こんにちは、おはようサービスの悦ちゃんです。
お仕事の中には夜勤がある方は多いのではないでしょうか。夜勤中の眠気が発端で時には重大なミスにつながる危険性もはらんでいます。
そんな夜勤勤めの方に、少しでも効果がある仮眠の取り方を説明します。
夜勤の前に睡眠をとっているのに夜に眠気は来る原因は?
夜勤日の前にちゃんと眠っているはずなのに夜眠くなることありませんか?
それは、体温のリズムが関係しているからです。1日の中で体温は1~1.5℃ぐらい変化しています。ここでの体温は「深部体温」のことを指します。一般的に温度計で測る皮膚の体温とは違い、体の中心の温度を指します。
体温リズムは一般的に1日を通してリズムになっており、深夜に体温が最低となり、夕方に最高となります。おおよそ、起床する2~3時間前に最も低くなり、そこから体温は上昇し、眠る4~5時間前に体温は1日のうちで最も最高になります。
このうち、眠気のピークが最大となるのは最低体温になる時間です。
この最低体温の時間に眠気が来るのは「脳を冷やして睡眠によって身体を休ませる」ためのものです。普段使っている機械でも同じように、熱くなりすぎた時は機械を冷やすのと同じですね。
この体温のリズムによって、交代制勤務で夜間がある日だけ勤務前に仮眠をとっていても、最低体温の時に眠気が起こりやすいのです。
夜勤日の出勤前の仮眠のおすすめの取り方
出勤前でも仮眠を取った方が眠気を防ぐことができる
夜勤前に仮眠をとらずに出勤すればいいかというと、それはそれでさらに勤務に眠気を発生させてしまいます。
それは睡眠物質という、体内時計とは別の眠気を起こす物質が影響しています。
この睡眠物質は、砂時計のように普段起来ているときや疲れによってにどんどん溜まっていきます。そして睡眠を取ると睡眠物質はなくなります。
そのため、勤務前の仮眠は必要になります。
眠気を防ぐためのにおすすめの仮眠の時間は?
夜勤がない日のような、普段よく眠る時間の4~5時間前までに仮眠をとることです。たとえば、普段24時に寝ている場合は、19時前までには仮眠を取るのが効果があります。
なぜこの時間であるかという理由は、上で説明したように体温のリズムが関係しています。眠る4~5時間前が最高体温である説明しましたね。この時間は体温が高く、眠りづらい状態なのです。夏は暑くてクーラーがないと眠りづらいですよね。それと同様で、体温が高いために仮眠を取ったとしても睡眠が浅くなってしまうのです。そのため実際に仮眠を取っても睡眠の質が悪く勤務中に眠気が生じる可能性が高くなります。
ですので、普段寝る時間の4~5時間前までに仮眠を取りましょう。また、2002年の研究によれば、長距離トラックドライバーに14時~17時に3時間仮眠を取ってもらったところ、実質2時間17分の睡眠がとれ、夜間の覚醒や作業が翌朝の7時半まで継続したとの発表もあります。
(参照:Macch MM,et al:Effects of an afternoon nap on night time alertness and performance in long-haul drivers. Accident Analysis and Prevention,34:825-834,2002)
夜勤中の休憩時の仮眠のおすすめの取り方
2回に分けて仮眠を取るのがおすすめ
夜勤中の休憩時間の仮眠も効果的です。休憩時間は職場によって異なると思いますが、夜勤中に目が覚めている状態を保つためには夜勤前半の最低体温前に眠ることと、夜勤後半にも仮眠を取ることです。前半では2時間以上、夜間後半では60分程度の長さの仮眠が必要だといわれています。(参照 松本俊「夜勤時の覚醒水準維持に必要な仮眠の取得時間と時刻条件」『労働科学』vol.79)
仮眠が長くとれない人は、30分程度の仮眠でも効果があるとの研究もあります。(参照:Bonnefond A,et al:Innovative working schedule introduceing one short nep during the night shift Ergonomics,44:937-945,2001)
仮眠後はすぐの作業は、ミスにつながる可能性も
ただし上記のような長い仮眠は、眠りの深くなってしまい、「睡眠慣性」というの働きによって頭がボーっとして、うまく頭が働かなくなってしまいます。そのため起床後30分は注意が必要な危険な作業が控えるほうがよいでしょう。
交代制勤務(シフト勤務)の過ごし方は?
では、交代制勤務の人はどのようにして普段の生活を送ればよいのでしょうか。シフトの内容にもよるのですが、夜勤がまちまちで日勤の割合が多いという方はなるべく日勤の生活リズムを変えないことが体への負担が少なくすみます。しかし日勤者と比較して、交代制勤務の方は体内リズムの性質上、身体が疲れやすくなってしまいます。
夜勤後の過ごし方などをまとめた記事もありますので、ぜひ合わせてご覧ください。
交代制勤務が少しでも改善しますように。
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