休みが続くとちょっと生活リズムが崩れて夜遅く寝ちゃうんだよね。明日から普通の日常に戻るから元に戻していかないと…
コケコだけじゃなく、お正月や夏休みなどまとまった休みができると生活リズムが崩れるという人は多いよね。
⇒この記事の概要
- 朝起きれなくなる原因は?
- 生活リズムを整える方法
朝がつらく、起きれなくなる原因は?
単純に寝る時間が遅いから、起きられないという単純な問題だけではないよ。
生活リズムと生体リズムのずれが原因
寝る時間が遅いから、朝早く起きれないという単純な原因だけではありません。この睡眠覚醒リズムに合わせて深部体温のリズムが関係しています。
体温は起きてから11時間後に最高体温になり、22時間後に最低体温となります。最高体温の時に最も身体が活発に働き、最低体温の時に身体が休まります。
この体温が高い時間が最も眠りづらく、最低体温の時に眠りを誘発します。
睡眠覚醒リズムは比較的簡単に変えられますが、体温なかなか変動せず、とても頑固者です。
1~2週間夜更かし生活を続けていると、体温のリズムが徐々に後ろにずれていきます。そうすると、次の日仕事や学校のために早く寝ようとしても、まだ体温が高いため、寝つきが悪かったり、眠りが浅くなります。
体温リズムが後退することで、最低体温になる時間も後退します。最低体温が後退すると、いざ7時に起きようと思っても、体温が低い状態のため、眠気がなかなか取れなかったり、頭痛や食欲不振といった体調不良も起こりやすくなります。
夜型の人は生活リズムが崩れやすい
夜型か朝型かは遺伝子を持っており、寝る時間が昼夜逆転や明け方になるといったように、生活リズムが崩れやすくなります。
ひどい場合は崩れた生活リズムが治らずに、朝起きるのが辛い、起床時に激しい眠気や頭痛が起こる、といった社会生活にも影響する睡眠障害につながる場合があります。
反対に朝型の人は夜になると強い眠気が起こるため、夜更かしの生活が苦手です。そのため、生活リズムがあまり崩れることはありません。
生活リズムを整える方法
一度崩れた生活リズムを戻すのは簡単ではないの。
生活リズムを戻すには光がカギを握っている
夜にブルーライトを浴びると睡眠を抑制するとよく言われます。これは、夜に光を浴びると、眠りを促すメラトニンというホルモンの分泌が抑制されるためです。
さらに、体温が下がっているときに明るい光を浴びると体温リズムが後ろにずれていきます。そのため夜遅くまで蛍光灯のような青白く明るい光を浴びると生体リズムが後ろにずれていきます。
その反対に体温リズムが上がっている時に、強い光を浴びると生体リズムが前進します。夜更かしが習慣化している人は、起きて光を浴びることで少しずつ生体のリズムが整ってきます。
以上のことから、生活リズムを整えるためには、光を浴びるタイミングが重要になってきます。
以下の図は、概日リズム睡眠障害の人に、高照度光という日光ほどの強い光を当てて寝る時間を調整する治療法を時間別に行った時の体温リズムの変化を示したグラフです。
引用:睡眠障害の対応と治療ガイドライン
夜照明を暗くする
生活リズムが後ろにずれている人は、夜になったら照明を暗くして、赤みのある照明に変えることをお勧めします。
また、夜にコンビニやドラッグストアといった明るい照明を使った施設の利用を控えるようにしましょう。
朝起きて、光を浴びる
起きてすぐに光を浴びましょう。日光程度の強い光を浴びると生体リズムをリセットすることができます。
また天気に関係なくカーテンを開け、光を浴びましょう。曇りの日であっても窓から入る光の強さは、一般家庭の照明より光の強さが強いことが分かっています。
メラトニンを服用する
生活に支障が出てしまう、という方は意志に相談のもと睡眠薬やサプリを使用してみましょう。
睡眠薬にもいくつかの種類があります。
メラトニン受容体作動薬の睡眠薬には、依存性がなく直接メラトニン受容体を刺激し眠りを誘発する作用があります。生体リズムがずれてしまう概日リズム睡眠障害の中でも、時に夜更かしが元に戻らないような「睡眠相後退型」の方に効果的です。
生活に支障が出るようであれば、悩まず早めに医師にご相談を。
朝早く起きすぎる人にも有効
ここまでは夜更かし型の説明をしましたが、高齢者によくみられる朝早く起きすぎる問題も光を有効的に調整することで起きる時間を後ろにずらすことも可能です。
この場合は、起きて朝日は浴びないようカーテンを閉めたままにしたり、外を出歩く場合は、日がある程度上った時間(体温上昇が鈍化してくる時間)までサングラスをかけておくことで、生体リズムを後ろにずらすことが可能です。
日常で支障がなければ問題ありませんが、例えば認知症を患ってる方が早起きが原因で夜間せん妄がみられる方にはこのような方法をお試しください。
運動を行うことも有効
運動により疲れが誘発されます。また、夕方以降の運動は体温を上昇させ、その反動で一気に体温が下げることができます。したがって運動が睡眠を促し、深い睡眠を導く効果もあります。
さらに運動には生体リズムの同調にもかかわるため、出来れば同じ時間に習慣的に運動を行うことをお勧めします。
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